脚本分析 Step.7 【ビートチェンジの見分け方】
- 2020.09.17
- 脚本分析

シーンよりもさらに小さい会話の塊【ビート】の境界線はどこなのか?【ビートチェンジの見分け方】を解説します。
その前に、前提条件として以下のことを理解してください。
各ビートの区切りがどこか?に正解はない。基本的には、演出家が物語をどう観客に届けたいか?によって多少の区切りのズレは生じる。
私は演出クラスでこのビートチェンジの見分け方を教わった時に、先生からこう言われました。
「どこでビートを区切るかにその演出家の個性が出る。」
で、演出家が区切るのならば俳優にビートチェンジを見分ける力は必要ないのか?
いえ、必要です!なぜなら…、
・役を豊かにする為に稽古中に試行錯誤をする際に必要になるから。
・映像作品の場合は役の思考がチェンジする場所(=ビートチェンジ箇所)を撮影前に俳優自身がプランしておかないと成立しないから。
・演劇現場の場合、演出家と俳優の両者でビートチェンジに対して共通認識がないと創造過程がスムーズに行かない。
(*その結果、俳優は演出家の指示通り演じるしかなくなり、創造どころではなくなってしまう。)
では、ここから本題。ビートの定義・区切り方に分けてを整理していきましょう。
ビートの定義
=メンバー限定公開部分=
*ここから先はメンバー限定公開です。Actors Dockセッション&栗原の外部ワークショップ受講済みの方が閲覧いただけます。*
ビートチェンジを見分ける基準
=メンバー限定公開部分=
補足。【シーンの区切り】
「脚本分析 Step.4 役のシーン目的」という記事で、戯曲を分析する際のシーンの定義は作家が台本に表記したシーンの区切りとは違う、という話をしました。
演劇台本の場合、あらかじめ台本に表記されているシーン分けは時や場所の違いを基準になされている場合が多いです。各シーンのひと塊は大きく、数十ページを1シーンとしますよね。
でも、分析する際にはもっと小さい単位で区切りをつけます。チェンジどころを見分ける基準を以下に記します。
=メンバー限定公開部分=
次の記事では「戦法の導き出し方」を解説していきますね。いよいよ脚本分析の最終章です。
-
前の記事
脚本分析 Step.6 シーンをさらに細かく分解する。【ビート】と【アクション】とは? 2020.09.15
-
次の記事
脚本分析 Step.8 ビートに【アクション】をあてがう。 2020.09.19