ソロナンバーの立ち上げ②-2 ビート分け実践編

ソロナンバーの立ち上げ②-2 ビート分け実践編

ミュージカルソロナンバーをビートに分解する方法。ビートの区切りを見つける為の二つのポイントを整理します。

ビートチェンジを見分ける二つのポイント

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例で見てみましょう。歌詞で説明しますので、メロディーラインを思い出しながら追ってみてください。

「オン・マイ・オウン」【東宝公演 岩谷時子さんの訳詞を借用】

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翻訳ミュージカルの訳詞の場合、可能であれば原語での歌詞の直訳を参照しながら行うのをお勧めします。というか、原詞を検証するのは必要不可欠だと私は考えます。

また、詞以外の基準と併せて考えてみると区切りが明快になります。メロデイーはどうでしょうか?

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ビート分け実例

では、実際に私が区切った他の箇所のビートチェンジを記してみます。ナンバーの後半部分です。

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どうですか?みなさんなら、どう区切りますか?

「愛してる」「愛してる」「愛してる」「でも一人さ」をどう分解するか?は人によって変わるかもしれません。

この部分全てを一つのビートにする人もいるでしょうし、「でも一人さ」のみを1ビートとして独立させる人もいると思います。私の場合、最後の「愛してる」と「でも一人さ」を一つのビートにまとめました。

既述の「ビートチェンジの見分け方」の項でお伝えしたように、「各ビートの区切りがどこか?に正解はなく、基本的には、演出家が物語をどう観客に届けたいか?によって多少の区切りのズレは生じます。」

ビートチェンジるするところで思考やメロディーが変わるのであれば、それに伴って身体的な演技面(体の向きや立ち位置)も変わります。つまり、ビートの区切り方によって“どこで歩いて/止まって/座って/立って/見る方向を変えて”などの演出が変わるわけですね。それは、演出家/振付家/俳優によって違いますよね?だから、ビートの区切りにも個人差が出てくるわけです。

さらに、ビートに戦法をあてがってみると、より、ビートチェンジの区切りが明確になっていきます。次回は「ビートに戦法をあてがう」作業を解説したいと思います。