【ロジカル演出術】② 脚本分析法
- 2021.04.03
- 演出

脚本(作品/戯曲)を論理的に分析して理解することは【ロジカル演出術】には必要不可欠です。
論理的思考に沿った脚本分析が俳優をロジカルに導いていく際の基礎となります。
【脚本分析術】は既に他のシリーズで解説済みですので、詳しくはこちらの記事から読み進めてみてください。
この記事では、分析するべき項目と順序を簡単にまとめてみます。
1.三大要素を分析する。
①作品のテーマ、②役の大目的、③役のシーン目的、を導き出します。
2.シーン分け&ビート分け
作品全体を小さい塊に分解していきます。
作品>シーン>ビートという順番により小さなセクションに区切っていきます。
手順1でシーンの目的を考える時には同時にシーン分けが必要になるので、手順1の後半と手順2は進行上重なります。
「シーン」の概念については、こちらの記事から、「ビート」分けについては、こちらの記事からどうぞ。
3.ビートに【戦法】を充てがう。
区切った各ビートの中での登場人物の戦法を考え、充てがいます。
ここで演出家が考えた「戦法」を使い、俳優は目的と意図をもってそこに存在することが出来ます。
例えば、2人の人物が口論しているシーンの中の、ある一つのビートでは、人物Aが【ナイフで突き刺す】という戦法で台詞を言い行動し、一方で人物Bは【鎧を被る】という戦法で存在している、と“仮定して”稽古をしてみます。
詳しくは、このシリーズの「分析結果を俳優を導くときに使う」段階の解説で述べていきますね。
以上が、脚本分析手順の全体像です。
☞この分析方法は、栗原の演技/演出ワークショップで詳しく解説&一緒に分析する実践を行っています。興味のある方は一度ご参加ください。
☞メンバー限定公開記事では詳しい分析方法を説明していますので、WS参加後の復習に活用ください。
次の記事では、演出家が稽古開始前までにすべき準備事項について書いてみたいと思います。
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